奥穂高岳 〜涸沢-奥穂高岳〜
難所詳細ルートガイドPDFはこちら涸沢からの詳細ガイド
(穂高連峰全体の登山ルートはこちらを参照してください)
上高地スタートという設定をしています。涸沢までは特に問題はないはずです。ゆっくり自分のペースを守れば大丈夫です。涸沢からザイテングラートの取付点までは広い山裾を登ることになります。開けて気持ちがいいはずですが、それも晴天日ならではのこと。
空模様が怪しい時、風が強い時などは要注意です。少し怪しいけど「大丈夫」という根拠のない説明を自分にしてスタートするのは最悪の結果を招くことにもなりかねません。
判断しにくい時は小屋の人や涸沢に常駐(期間は限られる)している山岳救助隊の事務所で聞くことをおすすめします。
万一、そうした状況で出発してしまったら、引き返す勇気を持ってください。穂高岳山荘まで行けば何とかなる。というのは間違いです。
途中のザイテングラート(主尾根に対する支尾根の意味)でも頻繁に事故が起きていることを絶対に忘れないようにしてください。穂高岳山荘から奥穂高岳にかけては難所が続きます。雨が降っていたり、風が強い時は小屋で待機しましょう。山に登れるのは命があってだからのことです。
高山にいると高揚感に包まれ、つい「行ってしまえ」となりがちです。自制心を持って行動することが大切です。
詳細ルート作成者
中田真二:山岳ライター
長野県松本市出身。高校、大学と山岳部で山と部室の往復に明け暮れる。出版社勤務の後、山歩家に転身。2021年12月現在、国内外3300座余の山に足跡を残す。山岳ガイドに関する著書多数。
日本アルプスガイドセンター理事
★ザイテングラートから穂高岳山荘の難所ガイド
涸沢からザイテングラート取付点までは勾配はありますが、ゆっくり歩けば登ることができます。
ザイテングラートは、基本的に上り勾配が強く岩の間に造られた細い道を歩くことになります。息が上がったら立休みを繰り返すようにして歩くようにしましょう。クサリが張られた箇所や数段の鉄ハシゴなどがありますが、問題はありません。苦しいのは標高が2600mと高く、空気が少し薄いということです。ここを登っていて、頭痛が起きたら、高山病も考えられます。そうした時は、水分補給して少し休憩しましょう。それでも治らなかったり、ひどくなるようなら即下山しましょう。軽い高山病なら高度を下げれば落ち着くことがあるからです。
ザイテングラートは、基本的に上り勾配が強く岩の間に造られた細い道を歩くことになります。息が上がったら立休みを繰り返すようにして歩くようにしましょう。クサリが張られた箇所や数段の鉄ハシゴなどがありますが、問題はありません。苦しいのは標高が2600mと高く、空気が少し薄いということです。ここを登っていて、頭痛が起きたら、高山病も考えられます。そうした時は、水分補給して少し休憩しましょう。それでも治らなかったり、ひどくなるようなら即下山しましょう。軽い高山病なら高度を下げれば落ち着くことがあるからです。
穂高岳山荘〜奥穂高岳詳細ルートガイド
穂高岳山荘からは岩場を登って、2連の鉄ハシゴを登ります。その後、クサリを使って岩場を登ります。鉄ハシゴもクサリもしっかりしているので大丈夫なのですが、怖いのは高度感です。慣れた登山者でも緊張する箇所なので、初心者が怖いと思うのは当たり前のことです。基本的に登山は上り優先ですが、ここは臨機応変に下山してくる人の行動をよく見ておくといいと思います。ピストン登山なら、自分も下ることになるからです。呼吸を整え、そのリズムで一歩一歩登ることに集中しましょう。
例え、自分が原因で渋滞しても焦らないこと。誰もそれを非難しないのが山のルールでもあります。なぜなら「安全登山」とは自分のペースで歩く。ということでもあるからです。
例え、自分が原因で渋滞しても焦らないこと。誰もそれを非難しないのが山のルールでもあります。なぜなら「安全登山」とは自分のペースで歩く。ということでもあるからです。