槍ヶ岳 登山ルート

槍沢ルート

上高地~横尾~槍沢~槍ヶ岳~槍沢~上高地

技術レベル: C
体力レベル: 8
難易度: ★★★★

槍ヶ岳登山で最もポピュラーなコース
上高地から挑戦する定番コース。設定は2泊3日ですが、3泊4日で歩けば初心者でも山頂に立つことができます。※核心部はヘルメットを必ず着用してください。

上高地へのアクセス

●登山データ

日程: 2泊3日
歩行時間: 19時間20分
(登り: 10時間50分、下り: 8時間30分)
歩行距離: 37.2 km
登り累積標高差: 2,122 m

:山荘情報
上高地

標高 1,505m

↓ 1時間

明神

標高 1530m

↓ 1時間

徳沢

標高 1562m

↓ 1時間

横尾

標高 1,620m

↓ 1時間40分

槍沢ロッヂ

標高 1,820m

↓ 1時間40分

大曲

標高 2094m

↓ 1時間

天狗原分岐

標高 2,348m

↓ 2時間50分

槍ヶ岳山荘

標高 3080m

↓ 30分

槍ヶ岳

標高 3,179m

↓ 30分

槍ヶ岳山荘

標高 3080m

↓ 4時間50分

横尾

標高 1620m

↓ 3時間10分

上高地

標高 1505m

槍沢ルート詳細ガイド

ルートガイド

穂高連峰の登山口として、また高原リゾート地として知られる上高地。多くの観光客でにぎわう河童橋を基点にして、リゾートホテルが建ち並んでいます。ここが槍ヶ岳のメイン登山口になります。槍ヶ岳は19世紀に仏僧播隆が開山後、W・ウエストンや岡野金次郎などが次々に登頂。現在の登山ブームの基礎が確立されました。槍ヶ岳は日本アルプスの中心であるとともに、近代登山発祥の山といっても過言ではありません。

梓川の左岸に造られた遊歩道を進んで明神、徳沢と進みます。広い徳沢の草原で休憩したら横尾へ。
横尾まではとくに注意することはありません。時折、オコジョが顔をだしてくれるのんびりとした歩きが楽しめるはずです。横尾が近くなると、左前方に大きな岩山が見えてきます。それが国内最大の岩山といわれる屏風岩です。パノラマコースといわれる最上級者向けのコースを辿って登ることができますが、滑落する危険のある道です。

横尾を過ぎると少し勾配のある道になります。左に流れる槍沢には槍見河原と呼ばれる場所があります。その名の通り、木の枝の間から槍の穂先が見える場所ですが、中々その姿を見せてくれないのが特徴かもしれません。
沢に沿って進むと一ノ俣に着きます。小さな橋を渡って上り勾配の道を詰めて行くと槍沢ロッヂに到着します。ここの特徴は槍沢の豊富な水を沸かした風呂があること。この小屋から45分ほど登ったババ平にキャンプ場があります。受付は槍沢ロッヂです。
しっかり睡眠をとったら靴紐をしっかり結んで槍ヶ岳稜線に建つ槍ヶ岳山荘を目指します。歩みを進めるほど、上り勾配が強くなってきます。そうした時でも焦らず、息が上がらないスピード、呼吸に合わせた歩きをしましょう。大曲まで登ってくると、左上に尾根道が見えてきます。表銀座縦走コースから繋がる東鎌尾根です。その尾根に繋がる道が右に登っています。ここでひと息入れましょう。

大曲を過ぎると左に斜面が広がります。天狗原分岐で左に行く道があります。南岳に抜ける道ですが、途中にある天狗池は、盛夏だと雪解け水の湖面に逆さ槍が映り込む鑑賞ポイントです。下山時に時間があれば寄ってみましよう。天狗原分岐から槍ヶ岳の肩までは約2�、高低
差はなんと750m。急勾配が続きますので、今まで以上にゆっくり登りましょう。ゆっくり呼吸をしながらそのリズムに合わせて登ると、休憩する回数が少なくなり意外に距離を稼ぐことができます。また、この辺りは遮る物がないので日除け対策は完璧にしましょう。

北アルプス登山の楽しみのひとつでもあるお花畑からハイマツ帯に入ると水場にでます。冷たく美味しい。としかいいようのない雪解け水です。いったん勾配が落ち着くと坊主ノ岩小屋にでます。槍ヶ岳を開山した播隆上人が泊まったと伝わる自然の岩小屋です。
シナノキンバイなどが咲くお花畑を登り詰めると殺生ヒュッテへの道を右に分けます。ここから槍の肩にかけて最も勾配の強い上りになります。ジグザグに登るのですが、思うように足がでないはずです。すでに標高は3000m近くだからです。もうすぐ槍ヶ岳山荘です。頑張りましょう。

槍の肩に建つ槍ヶ岳山荘は大型の山小屋で夏休みには多くの登山者が訪れます。今夜はここに一泊して翌朝、山頂にアタックします。
槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂までのガイドは難所ルート詳細ガイドで説明します。