折立-太郎平ルート
①折立~三角点ベンチ~五光岩ベンチ~太郎平小屋~薬師峠~薬師岳山荘~薬師岳~太郎平小屋~折立
技術レベル: B
体力レベル: 5
難易度: ★★★
登山者が最も多い折立からスタート。
混雑していても無理な追い越しはしないように。
●登山データ
日程: 1泊2日
歩行時間: 13時間40分(登り: 8時間10分、下り: 5時間30分)
歩行距離: 20.0 km
登り累積標高差: 1,701 m
ルートガイド
折立の登山口には休憩所があり、ここで身支度を整えてからスタートしよう。水場もあるので、たっぷり給水することを忘れないように。すぐ左手に供養塔が立っています。これは昭和38年(1963)1月に薬師岳登山途中に遭難死した愛知大学山岳部員13名を慰霊する塔。この事故以来、各大学山岳部では極地法の訓練が急速に広まった。といわれています。現在でも参拝に訪れる人は多いようです。時間があれば手を合わせていきましょう。登山道は樹林帯に延びています。勾配はあるのですがジグザグに登るためさほど辛くはないはずです。樹木はシラビソやクロベなどの針葉樹から、ナナカマドやカエデなどの広葉樹に変化していきます。樹木背丈が低くなると三角点ベンチに到着します。ここで展望が広がります。正面に見えるのが薬師岳です。少し休憩していきましょう。
三角点ベンチを過ぎると2度ほど樹林帯歩きと草原歩きを繰り返します。高原のような台地になると、ハイマツやチシマザサの広がる登山道になります。後方には有峰湖が見えてきます。左には弥陀ヶ原、剱岳を遠望することもできます。周囲に目を移すとニッコウキスゲやチングルマ、キンコウカ、イワショウブなどの高山植物が咲いているはずです。そのまましっかりとした登山道を登れば太郎平小屋に到着します。ここから薬師岳山荘までは2時間10分。1泊2日の予定なら先を急ぎましょう。ただし、ここまで5時間以上かかり、しかも午後1時を過ぎていたら太郎平小屋に宿泊しましょう。午後はカミナリが発生しやすくなることを忘れないように。基本は午後早い時間に小屋に入るようにしましょう。
1泊2日の予定で太郎平小屋に宿泊するなら、翌日は誰よりも早く出発しましょう。薬師峠に向います。20分ほどなだらかな道を下れば薬師峠です。ここにキャンプ場があります。たくさんのキャンパーが短い季節を楽しんでいます。40分ほど沢に沿った道を登ると薬師平に到着します。雪渓が残っていることがありますが、ここを斜上するのはとても危険なことなので立ち入らないように注意しましょう。薬師岳山頂までは草付きの登山道を登ることになります。ガレた道に入れば薬師岳山荘が見えてきます。
薬師岳山荘からは広い瓦礫の道を辿ることになります。壊れた廃屋のような建物が見えてきます。旧避難小屋です。さらにこの道を登り詰めたところが薬師岳山頂です。薬師如来像が祀られています。日本海から吹き寄せる風が強いことでも知られる山頂ですが、その分だけは展望はすばらしいのひと言です。下山は往路を忠実に戻りましょう。