水晶岳 登山ルート

雲ノ平ルート

②折立~太郎平小屋~薬師沢小屋~雲ノ平山荘~岩苔乗越~水晶岳~鷲羽岳~黒部五郎岳~太郎山~折立

技術レベル:C
体力レベル:10

折立を起終点として雲ノ平から水晶岳、鷲羽岳、黒部吾郎岳の100名山3座を周回します。

折立へのアクセス

●登山データ

日程:3泊4日
歩行時間:29時間35分
(登り:鷲羽岳まで16時間30分、下り:鷲羽岳から折立まで13時間5分)
歩行距離:52 km
登り累積標高差:4,079 m

:山荘情報
折立

標高 1,350m

↓ 5時間

太郎平小屋

標高 2,330m

↓ 2時間15分

薬師沢小屋

標高 1,920m

↓ 3時間20分

雲ノ平山荘

標高 2,500m

↓ 2時間5分

岩苔乗越

標高 2,730m

↓ 1時間30分

水晶岳

標高 2,986m

↓ 2時間20分

鷲羽岳

標高 2,924m

↓ 5時間30分

黒部五郎岳

標高 2,839m

↓ 4時間25分

太郎山

標高 2,373m

↓ 3時間10分

折立

標高 1,350m

ルートガイド

折立の登山口には休憩所があり、ここで身支度を整えてからスタートします。水場もあるので、たっぷり給水することを忘れないように。すぐ左手に供養塔が立っています。これは昭和38年(1963)1月に薬師岳登山途中に遭難死した愛知大学山岳部員13名を慰霊する塔。山仲間として時間があれば手を合わせていきましょう。登山道は樹林帯に延びています。勾配はあるのですがジグザグに登るためさほど辛くはないはずです。樹木の背丈が低くなると三角点ベンチです。ここを過ぎると2度ほど樹林帯歩きと草原歩きを繰り返します。高原のような台地になると、ハイマツやチシマザサの広がる登山道になります。後方には有峰湖が見えてきます。しっかりとした登山道を登れば太郎平小屋に到着します。ここから薬師沢小屋に向かいます。樹林帯に延びる木道です。左俣出合までは渡渉するところがいくつかありますので、増水時には注意しましょう。河童が棲むといわれるカベッケヶ原にでます。この先に薬師沢小屋が建っています。登山者のほか、イワナ釣りが目的の人も多く訪れる小屋です。ここで1泊しましょう。

翌日は水晶岳までいきましょう。薬師沢小屋から雲ノ平山荘を目指します。日本最後の秘境といわれる雲ノ平を歩きます。アラスカ庭園やギリシャ庭園と過ぎていきます。祖父岳への分岐で左に入り、標高2,825mの祖父岳山頂を通過して、ワリモ北分岐までいきます。ここで左に進路を取り水晶岳に登ります。大きなアップダウンはなく水晶岳山頂に到達することができます。裏銀座縦走コースとの分岐に建つ水晶小屋が今宵の宿です。

3日目は鷲羽岳を目指します。進行方向に山体を眺めながら歩くことになります。途中、トラバース道やロープの張られた箇所がありますが、足元に注意して進めば問題はないはずです。山頂から槍ヶ岳や穂高連峰の眺めを満喫したら、少し下り勾配の強い稜線を下って三俣山荘まで下ります。ここから今宵の宿になる黒部五郎小舎に向かいますが、三俣山荘からはルートがふたつに分かれます。ひとつは小屋の前を右にいく道。ここは雪渓が残っていることがあるので注意が必要です。もうひとつは三俣蓮華岳を経由していく道。こちらを歩くと余分に30分ほど時間が必要になりますが、展望に優れています。ふたつの道が合流したら1時間で黒部五郎小舎に到着します。昨日歩いた雲ノ平一帯を俯瞰することができます。

最終日は黒部五郎カールを俯瞰しながら黒部五郎岳を目指します。カール内部の景色を楽しみながら歩を進めます。立ち止まってカメラを構える回数が多くなるエリアかもしれません。黒部五郎の肩から15分ほどで山頂に到着します。槍ヶ岳や穂高連峰の展望に優れた山頂です。存分に展望を楽しんだら肩の部分から急坂を下って北ノ俣岳方面へ向かいます。薬師岳が大きく見えるようになると北ノ俣岳です。さらに稜線を進んで太郎山へ。すぐ下が太郎平小屋です。ここから往路で歩いた道を下って折立に戻りましょう。