南木曽岳 登山ルート

蘭ルート〜下り上の原ルート

尾越〜蘭登山口〜登山・下山道分岐〜かぶと岩〜南木曽岳山頂〜避難小屋(展望台)〜曲折点〜上の原登山口〜南木曽駅

技術レベル: B
体力レベル: 3
難易度: ★★

(登り蘭ルート)
南木曽岳メインルートの蘭ルートを公共交通機関を使い、尾越バス停からアプローチして登ります。クルマの方は蘭登山口近くまで行くことができます。
修験者が使われた急峻な登山道ですが、現在は厳しいクサリ場にも迂回路やハシゴなどが整備されていて、初心者の方でも少し頑張れば山頂までは行けるはずです。
(上の原ルート)
樹林帯を歩く閑静なルートで、急な場所も多くはありません。ただ人が余り通らないせいだと思いますが、登山道がところどころ笹藪に覆われて見失う危険性もあるのでご注意ください。道をロストしたら分かっていた所まで戻るようにしてください。

蘭登山口へのアクセス

●登山データ

日程: 日帰り
歩行時間: 最大7時間50分(登り:尾越バス停より山頂避難小屋 4時間30分、蘭登山口駐車場より山頂避難小屋まで2時間50分 下り山頂避難小屋から上の原登山口経由南木曽駅: 3時間20分)
歩行距離: 12.7 km
累積標高差:+1,141m   ー1,410m

:山荘情報
尾越

標高 682m

↓ 1時間

蘭キャンプ場

標高 846m

↓ 40分

登山者駐車場

標高 965m

↓ 50分

登山下山道分岐

標高 1,157m

↓ 50分

第2クサリ場(岩場)

標高 1,453m

↓ 30分

かぶと岩

標高 1,559m

↓ 20分

南木曽岳山頂

標高 1,677m

↓ 20分

南木曽岳避難小屋/アルプス展望台

標高 1,649m

↓ 1時間20分

曲折点

標高 1,141m

↓ 50分

鉄塔下

標高 797m

↓ 40分

上の原登山口

標高 525m

↓ 30分

南木曽駅

標高 409m

ルートガイド

尾越のバス停からは国道に出て緩やかな舗装道を進みます。左に大きな釣り鐘のお寺長延寺が見えますがその寺の前の道を山の方へ進んでいきます。50−60分ほど林道を進むと右手に蘭のキャンプ場が見えます。歴史のあるキャンプ場で、週末は大変混み合い、寒い時期でもテント泊をする方が増えています。その先蘭山荘を右手に林道を更に進めば30−40分ほどで避難小屋のある登山者駐車場に着きます。クルマはこの駐車場まで入ることができます。

トイレもありますが登山届が未だの方はここで出して頂き、ここからは南木曽岳の登山となります。林の中を少し進むと林道をまたぎ、蘭登山口へと至ります。更に30分ほど林道を進むと登山下山道の分岐点に出ます。ルートタイムでは50分となっていますがもう少し早く着くかも知れません。左側登山道の方へ進み、喉の滝を越えると急登が始まります。クサリはありますが、クサリに頼らなくても木製のハシゴがあるのでそれほど心配はいりません。高野槙の林を抜け南木曽岳登山の核心部の岩場に着きます。クサリ場から登ることもできますが、右に木製ハシゴの迂回ルートがあります。急登のハシゴや階段が続きますが30分ほどでかぶと岩と摩利支天が眺望できる場所に出ます。ここから少し進むともう山頂です。
山頂は林に囲まれ全く眺望がききませんが、心配はいりません。50mほど進むと左に最初の見晴台:西のテラスがあり、更に20分も歩かない距離に避難所があり、その上に北と西に大きく開けた見晴台があります。御嶽山の眺望は素晴らしいものがありますが、なんと言ってもここは中央アルプスの山脈がほぼほぼ全て見る事ができる場所で、この至近距離で中央アルプスの山脈を眼前にできる場所は他には無く、この山が愛される理由もよく分かります。
ここから下山はメインルートの周回ルートを外れ、JR南木曽駅のある三留野:中山道の宿場町の上の原へ向かって下山していきます。避難所のすぐ横に分岐点があり、ここには上の原まで3時間10分と書いた標識があります。こちらのルートは少し距離があるため余り人の往来が多くは無いようで、分岐を進むとすぐに笹藪で足下も良く見えないような心細い登山道に見えます。それでも木曽五木と言われる針葉樹林帯が分布するルートは他に人影も無く、ゆっくり林を進む落ち着いた道と言えましょう。ただ目印や標識の数は多くなく、時々ルートの視認も明確では無くなり、木に付けられたピンクのテープだけは見落とさないように進んでください。
くぬぎやブナと言った広葉樹も多く、登山道は秋になると落葉で覆い尽くされて滑りやすくもなっています。急な下りか所はほとんどありませんが、滑りやすいのだけはご注意ください。1時間10−20分ほど降りると大きなクヌギの木の下に2枚重ねたような岩があり、ここは唯一目印になる場所と言えるでしょう。更に尾根道を我慢強く降りていくと、左へ道が曲がるポイントに出ます。案内標識は壊れていますが、上の原まで80分の案内が出ています。この先も途中いくつか上の原まで〇〇分と言う標識が見られますが、避難所分岐から2時間半ほどでようやく人工物である鉄塔の下に出て、ここから木曽谷を見下ろすことができます。更に30分ほど降りるとひょっこり民家の脇道の登山口に出ます。ここまで地味な登山口は日本アルプスの登山口の中でも珍しいかも知れません。ここから20-30分ほど三留野の宿場町を歩けばJR南木曽駅に着きます。ちなみに上の原とこのJR南木曽駅はクルマを駐車するスペースはあります。