白馬三山周回ルート
白馬岳~杓子岳~鑓ヶ岳~白馬鑓温泉分岐~白馬鑓温泉小屋~小日向のコル~猿倉
技術レベル: C
体力レベル: 6
難易度: ★★★
白馬大雪渓と山中の源泉湯を楽しむ
白馬大雪渓から白馬岳山頂へ。ここに一泊して、翌日は白馬三山を縦走して憧れの白馬鑓温泉小屋へ。
●登山データ
日程: 日帰りor1泊(白馬岳から)猿倉からは1泊or2泊
歩行時間: 15時間50分(猿倉~白馬岳: 6時間55分 白馬岳~白馬鑓温泉: 5時間15分 白馬鑓温泉~猿倉: 3時間40分)
歩行距離: 18.9 ㎞(猿倉~白馬岳~白馬鑓温泉小屋~猿倉)
累積標高差: 2,330 m
ルートガイド
白馬三山(白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳)を周回する贅沢な山歩きです。白馬岳までは大雪渓を経由する設定ですが、栂池方面からアプローチして白馬岳を目指す登山者にもおすすめです。また、猿倉から白馬鑓温泉を経由して白馬岳に向かう場合(紹介コースとは逆)は大雪渓歩きをカットすることができますが、体力的には一段上がります。いずれにしても白馬鑓温泉小屋で秘湯の湯をたっぷり味わいましょう。
白馬岳山頂から杓子岳と白馬鑓ヶ岳のダイナミックな形状を確認。白馬岳頂上宿舎上の稜線まで下り、白馬鑓ヶ岳に向かう稜線を進みます。振り向くと特徴的な白馬岳の山頂部分が見えています。軽く登った地点が丸山です。ここからザレた稜線の道をジグザグに下ります。ズルズルと滑る道なので歩幅を狭くして進みます。左に杓子岳、その先に白馬鑓ヶ岳の大きな姿が見えてきます。いったん平坦な歩きになりますが、すぐに軽いアップダウンを繰返すようになります。道が分岐する箇所が杓子岳の鞍部になります。直登すれば白馬岳の展望に優れた杓子岳山頂ですが、鞍部から巻道を進む人が多いようです。
杓子岳の山頂は遮る物のない展望台です。ひと休みしたらザレた稜線を慎重に下ります。風が強い日には注意したい箇所です。下りきった地点が巻道との合流地点で、白馬鑓ヶ岳の鞍部になります。ここから急な道を登ります。焦らずにゆっくり進みましょう。小さなピークが小鑓です。周辺にはライチョウが生息していますので、彼らを驚かすことのないように注意しましょう。小鑓からハイマツ帯を下って登り返したピークが白馬鑓ヶ岳です。白馬岳や杓子岳のアルペン的な景観が心に残ります。意外に広い山頂なので、時間の許す限り雄大な景色を堪能しましょう。
白馬鑓ヶ岳から稜線を下ります。ザレた急坂なので滑らないように要注意です。下り着いた所が白馬鑓温泉分岐です。ここで唐松岳方面へ進む稜線と別れ、信州側へ斜面を下ります。夏の早い時期だと雪渓が残っていることがありますが、気になるほどではないはずです。ただし、ガレた箇所も多いので2歩先、3歩先に足を置く場所をシュミレーションしながら歩きましょう。お花畑が広がる台地まで下ります。ここは大出原と呼ばれる場所。白馬鑓ヶ岳と高山植物を眺めながら休憩しましょう。白馬鑓ヶ岳とはここでお別れです。
大出原から樹林帯を下ります。すぐにクサリが張られた所にでますが、苦労しないでクリアできるはずです。その後、3本ほどのクサリが現れます。難しい箇所ではありませんが、岩が脆く、しかも滑りやすいのでクサリから手を離さずに行動しましょう。クサリ場を抜けると傾斜の強い下りになります。左側に張られたロープを持って慎重に行動しましょう。ここを抜ければ白馬鑓温泉小屋に到着します。
白馬鑓温泉小屋は源泉かけ流しの湯が楽しめる山小屋ですが、建物は毎年組み立てられ、シーズンが終わると解体されます。それほど積雪が多いということです。大きな露天風呂のほか女性用の内湯があります。小屋の前にはテントサイトが広がり、温泉に入ることができるキャンプ場としても人気があります。もちろん立ち寄り入浴も可能です。
白馬鑓温泉小屋から猿倉に下山します。テントサイトを横切るようにして、お花畑が広がる斜面から小さな雪渓を渡ると道幅が狭くなります。右側が切れているので注意しながら進みましょう。その後は山腹に付けられた巻道のような登山道を延々と歩くようになります。適当な場所で立ち休みを繰返しながら進みましょう。樹林帯に入るとミズバショウが咲く小日向のコルに到着。その後、猿倉台地に入り林道に合流すれば猿倉はもうすぐです。