穂高連峰 / 奥穂高岳・北穂高岳 登山ルート

岳沢ルート

上高地~岳沢~紀美子平~前穂高岳~紀美子平~奥穂高岳~涸沢~横尾~上高地(中級)

技術レベル: D
体力レベル:
7
難易度: ★★★★

重太郎新道の急勾配の道をクリアして最短で奥穂高岳の山頂に立つ。
※核心部でヘルメットは必ず着用して下さい。

上高地へのアクセス

●登山データ

日程: 2泊3日
歩行時間: 16時間
(登り: 8時間10分、下り: 7時間5分)
歩行距離: 24.8km
登り累積標高差: 2,233m

:山荘情報
上高地

標高 1,505m

↓ 2時間30分

岳沢

標高 2,165m

↓ 3時間

紀美子平

標高 2,910m

↓ 30分

前穂高岳

標高 3,090m

↓ 20分

紀美子平

標高 2,910m

↓ 1時間50分

奥穂高岳

標高 3,190m

↓ 30分

穂高岳山荘

標高 2,983m

↓ 2時間10分

涸沢

標高 2,309m

↓ 2時間

横尾

標高 1,620m

↓ 3時間10分

上高地

標高 1,505m

ルートガイド

上高地の河童橋を渡り遊歩道を直進。岳沢への分岐で左に入り、道なりに進みます。ツガやシラビソに囲まれた樹林帯の道です。樹林帯を抜けると広いガレ場にでます。この辺りが岳沢の末端部分になるようです。このガレ場を左に見ながら灌木帯を抜け、中明神沢のガレ場を渡ります。明神側の裾尾根末端を回り込むようになれば、岳沢ヒュッテはもうすぐです。今夜はここで一泊しましょう。

翌日は早朝から行動開始です。重太郎新道は急坂で知られる登山道です。西穂高岳の独標辺りから眺めると、山肌をほとんど垂直に登っているように見えます。気を抜かずに登りましょう。また、この道を下りに利用する時は細心の注意が必要です。下りで毎年のように滑落死亡事故が起きていることを忘れないように。カモシカの立場を過ぎると、クサリ場が連続します。慎重に登りましょう。ハイマツ帯に入ると高山植物が咲くエリアに入ります。その先にあるのが雷鳥広場。運がよければ会えるかもしれません。上部の右側が切れ落ちた長いクサリ場を登り切れば紀美子平に到着。バックパックをデポしたら、岩の上を直上しますが、危険は感じられません。まっすぐに登れば前穂高岳に到着します。山頂からの展望は申し分ありません。ゆっくり、展望を楽しみましょう。

紀美子平まで戻ったら、吊尾根を奥穂高岳へ向かいます。細くアップダウンがあるので気持ちを緩めないで歩きましょう。晴天なら文句のつけようのない展望が広がりますが、反面で高度が実感できるため高いところが苦手な人には少しつらい歩きになるかもしれません。

奥穂高岳は吊尾根の終点にあります。その頂には祠が祀られています。順番にそこに登って、北アルプスで最も高い場所に立ってみましょう。記念撮影したら次の人に場所を譲り、穂高岳山荘に行きます。問題は尾根から山荘に下る岩場です。高度感があり過ぎますが、周囲を見ないで足元の岩やクサリ、ハシゴだけに集中すればすぐに穂高岳山荘前に立つことができます。小屋の前から涸沢カールを見ると、色とりどりのテントが張られているのが印象に残ります。

穂高岳山荘からザイテングラートという支尾根を下って涸沢に行きます。この道は勾配が強く、岩場が続きますので慎重に歩くようにしましょう。岩場ではトレッキングポールを使わない方が安全です。両手両足をフル活動して涸沢まで頑張りましょう。涸沢には2軒の山小屋と広いテントサイトがあります。涸沢小屋の上方にそびえているのが北穂高岳です。2泊目はここの小屋に宿泊します。翌日は上高地まで下山しましょう。横尾までは山道が続きますので、滑らないように。とくに本谷橋までは下り勾配の強い歩きです。横尾から上高地までは遊歩道のような道を歩きます。ほとんどアップダウンはありませんが、上高地まで3時間以上かかります。