赤石尾根ルート
①椹島~赤石小屋~冨士見平~椹島下降点~赤石岳~赤石小屋~椹島
技術レベル: D
体力レベル: 6
難易度: ★★★★
重量感のある赤石山脈の主峰に登ります。
●登山データ
日程: 2泊3日
歩行時間: 15時間5分
(登り: 8時間45分、下り: 6時間20分)
歩行距離: 16.1 km
登り累積標高差: 2,571 m
ルートガイド
椹島に前泊して実質的には1泊2日で赤石岳に登ります。東尾根(大倉尾根)は、赤石岳登山の最短コースになります。椹島から道標に導かれるようにしてサワラ林の中を進みます。すぐに林道にでますが、そこに鉄ハシゴを登る箇所があります。そこを登って東尾根に入ります。植林帯をジグザグに登ります。ここを抜けると尾根に乗ることができます。ほぼ直登します。勾配が強く展望にも恵まれないので、すこしうんざりしますが頑張るしかありません。ダケカンバが多くなると体も慣れてくるはず。ボッカ返しを過ぎると小さなピークに立ちます。若干、トラバース気味に道が造られているので、比較的歩きやすくなります。シラビソの樹間から聖岳が見えるようになります。赤石小屋は目の前です。正面に大きな赤石岳が立っています。右手に見えているのは荒川三山。左には聖岳が聳えています。山好きにはたまらないロケーションです。赤石小屋にチェックインしたら、ゆっくり展望を楽しみましょう。翌日は赤石岳に登った後、椹島まで下山します。歩行時間は10時間ほどです。夜明けには出発したいので、早々に就寝することを心がけましょう。
盛夏の夜明け。まだ、山々が起ききらない内に出発します。すぐにシラビソの林を歩くようになります。よく踏まれた道が続いています。50分ほど登ると、視界が開けてきます。まもなく冨士見平です。文字通り富士山が展望できるところで、聖岳や荒川三山の展望にも優れた広場です。少し休憩したら、先を急ぎましょう。砲台型休憩所を過ぎてお花畑に入ります。北沢の源流部にでます。給水ポイントです。周囲にはクルマユリやハクサンフウロなどが咲き乱れています。正面には小赤石岳と赤石岳を結ぶ岩稜線が城壁のように立ちはだかっています。左に回り込み赤石岳の支尾根に取り付いてひと登りすれば、稜線に乗ることができます。左へ歩けば30分で赤石岳。一等三角点のある標高3,120mの山の頂きに到着です。展望は申し分なく、南アルプス南部の山々が一望でき、百間平から大沢岳、中盛丸山、兎岳、聖岳が見えています。また、それらを繋ぐ稜線の緑が印象的です。時計を確認しながらの休憩ですが、日程が許すなら赤石小屋にもう一泊するのも楽しい。と思います。下山は往路を忠実に椹島まで戻ります。