編笠山と西岳ルート
富士見高原ゴルフコース〜富士見高原登山口〜盃流し入口〜1,900m〜2,100m〜岩場〜編笠山〜青年小屋〜西岳〜不動清水〜富士見高原登山口
技術レベル: C
体力レベル: 4
登山定数 32.1
難易度: ★★
八ヶ岳本峰への前哨登山と位置づけされがちですが、
軽い気持ちで臨むと、痛い目にあうかもしれません。
縦走や権現岳を目指す人には観音平からのアプローチが定番ですが、
ここでは西岳を加えた入門者向けのバリエーションルートをご紹介します。
岩場を登降するため、ある程度体力は必要となります。
●登山データ
日程: 1泊2日もしくは日帰り
歩行時間: 8時間10分(登り: 4時間15分、下り: 3時間55分)
歩行距離: 11.1 ㎞
累積標高差: 1,328 m(登下降)
↓ 1時間
富士見高原ゴルフコース
ルートガイド
中央道小淵沢ICからクルマで20分程走ると富士見高原ゴルフコースがありますが、ゴルフ場入り口すぐ手前左側が登山者の駐車場となります。
ここにクルマを置いて、そのままゴルフ場前の舗装道路を5分ほど歩き、ゲートをくぐると富士見高原の登山口となります。登山届けを提出して気持ちの良いなだらかな登山道を進むと、途中林道を通過し、5叉路分岐へ出ます。ここを左へ向かうと西岳ですが、標識を見極めて編笠山方面へ進みます。
しばらく進むと盃流し入口という分岐点に到着。ここまでが駐車場から標準で40−45分程度になります。枯れ沢を渡ってもまだなだらかな登りが続きます。今では見晴らしが効かない見晴らし台を過ぎて標高1,900m地点までは緩やかに登ります。ここで小休止しましょう。
ここからは一転急登が続くことになります。2,100m付近からは少し緩やかにはなりますが、シャクナゲ庭園を越え、2,300mからは2箇所の岩場を越え、樹林帯を抜け、さらに厳しい岩場の急登となります。
岩場の連続となりますのでトレッキングポールはしまった方が良いかもしれません。大きな岩が多く、浮石と言われる不安定な岩は比較的少ないので、心配はありませんが、それでも足元を1歩づつ確認して進みましょう。視界で捉えた稜線の大きな矢印を越えると頂上、かと思ったら、もうひと上りの岩場が待っていますので、安心して気を抜かないないようにしてください。
我慢の岩場をいくつも越えるとようやく2,523mの頂上にたどり着きます。
頂上からは背後に南八ヶ岳の連峰、正面に南アルプスや富士山、中央アルプスの展望が素晴らしくここまでの苦労が報われる思いです。
頂上で一休みしたら青年小屋方面に降って行きます。ここも小屋の手前は大きな岩場となっていますので最後まで気を緩めないようにしましょう。
20分から30分程度で青年小屋にたどり着きます。ここは権現岳に進むルート、観音平へ降るルート、そして西岳に迂回するルートの3つのルートの分岐ともなっています。
今回は富士見高原に戻るため西岳へ迂回するルートを進みます。西岳へは稜線上を進むルートとなり、細かなアップダウンはありますが、緩やかな道を1時間ほどで着くことができます。
ここからは富士見高原への下りとなりますが、編笠山のような岩場は無く、比較的登りも下りも大きな負担なく登降できる登山道となっているようです。初心者にはアプローチしやすい登山道と言えるでしょう。
初心者で岩場を登る体力に自信がない方は、西岳の往復だけなら無理なく同じような展望を楽しむ事ができます。
西岳山頂からは2時間15−30分程度が標準的な下山タイムとなります。