東岳(悪沢岳) 登山ルート

荒川岳周回ルート

①椹島~千枚小屋~千枚岳~東岳(悪沢岳)~中岳~前岳~荒川小屋~赤石岳~椹島

技術レベル: D
体力レベル: 8
難易度: ★★★★

行程は長いですが、毎日充実した山歩きが楽しめます。

畑薙第一ダムから椹島へのアクセス

●登山データ

日程: 3泊4日
歩行時間: 21時間5分
(東岳まで:9時間10分、東岳から椹島まで:11時間55分)
歩行距離: 27.5 km
登り累積標高差: 3,359 m

:山荘情報
椹島

標高 1,120m

↓ 6時間35分

千枚小屋

標高 2,565m

↓ 35分

千枚岳

標高 2,880m

↓ 2時間

東岳(悪沢岳)

標高 3,141m

↓ 1時間20分

中岳

標高 3,083m

↓ 15分

前岳

標高 3,068m

↓ 1時間10分

荒川小屋

標高 2,652m

↓ 2時間50分

赤石岳

標高 3,120m

↓ 6時間20分

椹島

標高 1,120m

ルートガイド

椹島に前泊して、実質的には山中に2泊する予定で設定しました。体力的に自信がなければ山中に3泊するスケジュールで歩くようにしましょう。椹島の管理事務所の脇からサワラ林の中を登ります。すぐに林道にでて、そこをしばらく進みます。二軒小屋ロッヂに向かう道です。10分ほど歩くと滝見橋にでます。ここでこの林道と別れて、千枚岳への道標に従います。吊橋を渡って尾根道に入ります。山腹に付けられたなだらかな道です。少しずつ高度を上げていきます。その後、林道を歩いたり尾根を急登したりしながら進みます。短い階段状の道をいくつかクリアすると小石下にでます。ここから水場のある清水平まで比較的穏やかな道が続きます。清水平を過ぎると急登になります。三角点のある蕨段を過ぎ、見晴台に到着します。ここで初めて展望が開けます。赤石岳と荒川三山が展望できるところです。湿地帯に入ると駒鳥池です。ここから今宵の宿、千枚小屋までは45分ほどです。

翌日は早朝に出発。千枚岳で朝日を拝むのが目的です。千枚岳からは重量感のある赤石岳や聖岳を眺めることができます。山頂からは岩場が続きますが、ゆっくり越えれば問題はありません。鞍部はタカネビランジの群生地として知られています。岩稜帯を登って広い尾根道に入るとミヤマシオガマやヒメコゴメグサなどのお花畑が広がっています。丸山を過ぎて岩伝いにアップダウンを繰り返すと南アルプス南部の最高峰、東岳(悪沢岳)の山頂に到着します。巨岩が重なる山頂からは塩見岳や赤石岳、富士山などが展望できます。展望のいい岩尾根を進みます。中岳避難小屋を過ぎたところが中岳です。狭い山頂を後にして前岳との鞍部まで下ります。鞍部から5分で前岳です。西の斜面は標高差600mのカール状の大斜面になっています。正面に大きな赤石岳が見えています。鞍部まで戻りお花畑が広がる斜面を下ります。途中に水場がありますが、涸れていることも多いので注意しましょう。建物が見えてきたら、それが荒川小屋。今夜の宿になります。翌日は赤石岳に登り椹島まで下山します。早めに就寝しましょう。

最終日も早朝に出発します。気持ちのいいのびやかな尾根道を進みます。軽い登りです。途中、トラバース道を辿ると大聖寺平に着きます。小赤石岳に向け岩稜線を登ります。振り返ると荒川三山が行儀よく屹立しています。絶好のビューポイントです。小赤石の肩を過ぎてわずかに急登すれば小赤石岳です。ここから椹島下降点までいきます。この下降点から30分ほど登れば赤石岳です。少し下った地点に避難小屋が建っています。赤石岳山頂は広く、一等三角点があります。荒川三山や仙丈ヶ岳、間ノ岳などが眺められ、天気がよければ日光方面の山並みも遠望できます。椹島下降点まで戻り、椹島に下山します。お花畑が広がる東尾根を歩きます。360度の展望が広がる冨士見平までは軽い登りが続きます。冨士見平から椹島までは下りが続きます。赤石小屋付近からはあまり展望には恵まれない道になるので、下る。という作業に集中して転倒などしないように歩きましょう。