越百山(こすもやま)/仙崖嶺(せんがいれい)/南駒ヶ岳 登山ルート

越百南駒周回ルート

伊奈川林道〜伊奈川ダム〜4合目分岐〜越百小屋〜越百山〜仙崖嶺〜南駒ヶ岳〜北沢尾根〜4合目分岐〜伊奈川林道

技術レベル: C
体力レベル: 6
難易度: ★★★

現在最もポピュラーなルートは木曽側にある「伊奈川ダム」からのルートで、登山口から越百山へ向かう道は比較的新しく、昭和50年代に作られ越百山新道と呼ばれています。ルートはシラビソなどの針葉樹に覆われた樹林帯が延々と続き、あまり展望も多くはありません。一方で登山口から南駒ヶ岳へ向かう道は、樹林帯では笹藪が生い茂り、樹林帯を抜けた後、今度はハイマツ帯を分け入りながら進み、南駒ヶ岳手前は巨岩を攀じ登る苦難のルートとなります。深田久弥が登った伊那側の飯島町中小川谷筋からのルートはいわゆる破線ルートで正式な登山道ではなく、念丈岳から奥念丈岳へ進むルートも登山地図上は波線となり、笹藪でルート不明瞭な箇所も多くあまりお勧めできません。

●登山データ

日程: 1泊2日
歩行時間: 16時間0分(伊奈川林道〜越百小屋:6時間10分、越百小屋〜南駒ヶ岳4時間20分 南駒ヶ岳〜伊奈川林道:6時間)
歩行距離: 18.3 ㎞
登り累積標高差: 2,800 m

伊奈川林道

標高 952m

↓ 40分

伊奈川ダム登山口

標高 1,081m

↓ 1時間

福栃橋4合目分岐

標高 1,310m

↓ 1時間

下のコル(水場)

標高 1,623m

↓ 30分

上のコル

標高 1,721m

↓ 1時間40分

水場分岐

標高 2,175m

↓ 1時間20分

越百小屋

標高 2,342m

↓ 1時間

越百山

標高 2,613.6m

↓ 1時間30分

仙崖嶺

標高 2,734m

↓ 1時間50分

南駒ヶ岳

標高 2,841m

↓ 1時間45分

2411m

標高 2,411m

↓ 2時間30分

4合目今朝川

標高 1,430m

↓ 30分

福栃橋分岐

標高 1,310m

↓ 1時間15分

伊奈川林道

標高 952m

ルートガイド

2018年の大雨で伊奈川ダム登山口の手前が崩落して、現在は登山口まで進入することができませんので、登山口手前を30−40分程度余分に歩くことなります。
国道19号から伊奈川ダムへ続く林道へ入って、20分ほど進むと林道右側面にクルマが数台停車できるスペースがあります。工事車両が侵入してきますので、必ず迷惑にならないようにクルマを駐車してください。
登山届けを手前にあるBOXに届けを出すか、ネットで事前に届けを出してください。届出は登山者の義務です。

駐車スペースを少し降りると川に橋がかかり、一般車両はその橋から先には進めません。タクシーで来られる方もここで下車となります。橋を越え、トンネルをくぐると伊奈川ダムに出ます。ダムの先は確かに林道の崩壊がひどく、一般車両の通行が制限されることも理解できます。更に20-30分ほど進めば以前の登山口に着きます。今朝沢橋を越えるとここから伊奈川沿いへ出る左側の登山道を進むと、空木岳の木曽ルートへ向かうことになります。越百山-南駒ヶ岳へのルートは右今朝沢川沿いの林道を更に1時間ほど進みます。福栃橋を渡ると左は南駒ヶ岳北沢尾根へ向かうルート、右は越百山遠見尾根を進む越百山新道です。ここからは右へ進み本格的な登山道へ入っていきます。しばらく急登を歩くと下のコルの水場に着きます。ここからしばらくは比較的緩やかな尾根道となり、30分ほどで上のコルへ出ます。少し進むと今度はオコジョ平という緩やかな道を進みます。更に1時間強の登りを進めば御嶽山の展望地と言われる場所に着くはずですが、この展望地の場所は看板も見当たらず確認ができません。上の水場はこの少し先になります。越百小屋の水は宿泊者以外には提供されませんので、宿泊されない方は特にここで十分な水の補給をしておきましょう。この上の水場から先は我慢の急登。胸突き八丁となります。稜線上のピークを越え、少し下がったところに越百小屋が建っています。駐車スペースからは6時間ほどが標準タイムとなるはずです。
日本百名山を書いた深田久弥さんが中央アルプスを縦走した頃、越百小屋は伊那谷が見える場所にあったようですが、現在は越百山手前に位置して、眼前に越百山、左手に南駒ヶ岳を臨む場所にあり、有人小屋として暖かいお食事と宿泊スペースを提供してくれていますが、やはり縦走する人にとってこれは大変にありがたい拠点となって、登山者をサポートしてくれています。
ここから先越百山へは少しトラバースしながらの登山道を進み、1時間ほどで三百名山、越百山に到着します。ここまで来ると伊那谷越しの南アルプスの絶景と林道ではっきり確認できなかった御嶽山もその麓から全容を見られます。
このルートはここから先がハイライト。中央アルプス主稜線歩きの始まりです。ハイマツに覆われた登山道は2500mを超える高山域、いつライチョウが顔を出してもおかしくない風景で、伊那谷と木曽谷に挟まれた天空のアルプス街道と言えます。
仙崖嶺が近づくと「磊磊(らいらい)」と深田久弥が表現した花崗岩の巨石群を縫うように進んでいきます。仙崖嶺からの下りはいつも以上に転落の注意が必要です。
一旦降って幾つかのピークを越えて進みます。ここは登山者も少なく、ルート表示も目立たない、あるいは古くて判別できないような箇所になりますので、慎重に進んでください。ようやく登り切ったと思ったらまだまだ。ここで眼前に南駒ヶ岳の立派な山容を目の当たりにして、最後の一登り。仙崖嶺からはたっぷり2時間近くの登行となりますので心してください。ようやく辿り着いた南駒ヶ岳は標高2841m日本二百名山の一座です。
中央アルプスでは3番目に高い山で、北アルプスにある日本百名山の五竜岳2814mや黒部五郎岳2840mよりもその標高で上回ります。北に木曽駒ヶ岳や空木岳の中央アルプス主稜線、その左に乗鞍や穂高連邦など北アルプス南部が見られ、木曽谷を越えて御嶽山の堂々たる山容。南は安平路山や恵那山、そして西は富士山の上部をはじめ、南アルプスのほとんど全ての山を見ることができます。
そして下りはこの南駒ヶ岳の北沢尾根を降っていきます。最初は巨岩の岩と岩を跨ぎながらの下りとなりますが、まずこの岩下りはのっけから厳しい試練となります。この岩を越えたら、今度はハイマツの藪漕ぎに近いルートを進みます。元々登山者がそこまで多くはないルートなので、ハイマツも登山道を覆い隠すような成長を見せるのかもしれません。ようやく2,413mのピークまで辿り着き、ここで越百山や仙崖嶺を垣間見る景色の良い登山道は終わりです。ここからはひたすら地味な林道。特に途中は笹藪の藪漕ぎに近い道を進むことになります。開けた林道の中ではわかりにくいルートが何箇所かありますが、目印となるピンクテープを頼りに進んでください。我慢しながらも下山の道を進むと沢の音が聞こえはじめ、やがて今朝沢川に当たります。ここが標高1430mの南駒ヶ岳4合目となりますが、更に川沿いを30分ほど進むと越百山新道との分岐点福栃橋に出ます。ここからはダラダラとした下りの林道を進み1時間15分ほどで駐車スペースまで戻ることができます。