雲ノ平ルート
②飛越トンネル~太郎山~雲ノ平~鷲羽岳~三俣蓮華岳~黒部五郎岳~北ノ俣岳~飛越トンネル
技術レベル: C
体力レベル: 10
難易度: ★★★★★
スタート地点の飛越トンネルから雲ノ平へ。
さらに鷲羽岳から黒部五郎岳まで歩く大周回ルートです。
●登山データ
日程: 3泊4日
歩行時間: 28時間
(登り:18時間10分、下り:9時間50分)
歩行距離: 47.0 km
登り累積標高差: 4,230 m
ルートガイド
飛越トンネルの駐車場からスタートします。初日は太郎山まで7時間余り歩いて宿泊することになります。樹林帯を登り始めます。かなり深い樹林帯です。状況によっては草刈や藪払いが完全でないこともあります。そのため、長袖を着用するようにしましょう。泥濘が多い道なのでゲイターを装着した方が無難です。また、泥濘の激しい場所には丸太が置かれています。とくに、雨上がりには注意したい登山道です。こうした道は寺地山手前辺りまで続きます。適当に休憩を入れながら歩くようにしましょう。寺地山から開けた道になります。正面に三角屋根の建物が見えてきます。これは以前に避難小屋として使われた小屋です。現在は使用も立ち入りも禁止されています。利用不可の避難小屋から2時間ほどで稜線にでます。
稜線を左に向かいます。目指すのは太郎山です。ハクサンイチゲが群生する稜線を進みます。周囲の山々を展望しながら稜線をトレースします。緩やかに下る。といったイメージの道です。1時間15分ほどで太郎に到着します。今夜は太郎平小屋に宿泊します。翌日は雲ノ平を目指します。小屋の裏手から太郎山の裾を巻くようにして薬師沢に下る道に入ります。下り着いたところが第一渡渉点。さらに飛び石伝いに渡っていくと第二渡渉点です。ここから急な登りになります。笹の原っぱにでたら木道を歩くようになります。所々にベンチが置かれた道です。第三渡渉点にはしっかりとした橋が架けられています。橋を渡って少し登るとシラビソの森を歩くようになります。樹林帯を抜けたところがカベッケガ原です。正面に見えている原生林の上が雲ノ平になります。渓流の音が聞こえてくれば薬師沢小屋に到着します。しばらく休んだら、橋を渡って雲ノ平を目指します。川原に下りて樹林帯を急登します。最初は辛い急登ですが、次第に勾配は落ち着いてきます。
木道が現れると樹林帯を抜け、水晶岳や薬師岳、黒部五郎岳などが見えてきます。この辺りが雲ノ平。といわれる場所になります。アラスカ庭園が現れます。木道の脇には池塘が見られます。チングルマやイワイチョウが目だつ道です。右の少し高台に雲の平山荘があります。今夜はここに宿泊しましょう。日本最後の秘境。といわれる場所です。存分に秘境の夜を楽しみましょう。
3日目は三俣蓮華岳から黒部五郎に向かいます。祖父庭園から日本庭園に向かいます。そのまま急坂を登ると三俣山荘です。ここから富山、岐阜、長野の県境に屹立する三俣蓮華岳を目指しましょう。山頂から雲ノ平方面を俯瞰したら、黒部五郎小舎までいきましょう。最後の夜は黒部五郎小舎で過ごします。翌日は黒部五郎カールを俯瞰しながら黒部五郎岳を目指します。カール内部は絶景なので、設定した時間で歩くのは難しいかもしれません。黒部五郎の肩から15分ほどで、黒部五郎岳山頂です。槍ヶ岳や穂高の展望に優れた山頂です。肩まで戻ったら、北ノ俣岳方面へ稜線を進みます。ゆっくりと展望を楽しみながら歩きましょう。北ノ俣岳山頂で休憩したら10分ほど稜線を下り、分岐を左にいきます。往路に登った道です。ゆっくり歩いて飛越トンネルの駐車場に戻ります。