赤岩尾根ルート
②大谷原~西俣出合~冷乗越~冷池山荘~南峰~北峰~南峰~冷池山荘~大谷原
技術レベル: C
体力レベル: 6
難易度: ★★★
勾配の強さで知られる赤岩尾根からアプローチ
観光登山の雰囲気はなく、黙々と急登をクリアする
楽しみがあります。一度は登ってみたいルートです
●登山データ
日程: 1泊2日or 2泊3日
歩行時間: 15時間30分(登り: 9時間10分、下り: 6時間20分)
歩行距離: 12.3 km
累積標高差: 1,460 m
ルートガイド
最短距離で鹿島槍ヶ岳の山頂に立つことができますが、急登が多く扇沢からアプローチするコースと時間的に大差はありません。距離が短い分、急登が多い。ということになるようです。従って、初心者には辛いルートかもしれません。そのため2泊3日までを想定しましたが、上級者だと日の出時刻に出発して日帰りで歩くコース。という位置付けになっています。
登山口の大谷原から大冷橋を渡り、ゲートの脇を抜けるようにして林道を歩き始めます。林道は未舗装ですが、随所に道標があるので迷うことはありません。砂防ダムまで来たら、そこを地下道でくぐり対岸に出ます。その先が西俣出合です。ここから赤岩尾根の急登が始まります。岩場にハシゴが取り付けられていたりする急坂を登ります。しかし、一定のリズムで登ることを心がければ問題はありません。木々の間から爺ヶ岳が見えています。標高2,049mの高千穂平まで登ると展望が開けます。鹿島槍ヶ岳や妙高、戸隠、八ヶ岳が見えていました。高千穂平を過ぎると急勾配はひと段落します。ダケカンバの林を抜け、ハイマツ帯に入ります。赤い礫を踏むようになるとまもなく冷乗越です。ここで山頂への稜線に乗ったことになります。
冷乗越から冷池山荘に向かいます。いったん下ったら軽く登り返して、針葉樹林に入ります。すぐに冷池山荘です。今日はここに宿泊しましょう。
テントサイトは小屋の一段上にあります。翌日、山頂まで行きそのまま往路を下山すると9時間ほどかかります。急坂も多いので、さらにもう1泊してゆっくり下山するのもいいと思います。
冷池山荘からテントサイトを抜けて稜線を登ります。眺めのいい道です。布引山を経由して鹿島槍ヶ岳の南峰に到着します。足元の吊尾根を挟んで北峰が見えます。ダイナミックな展望が開けています。下り出しに注意しながら吊尾根の岩場を抜けます。鞍部まで下ると道が分岐します。左の道は難所の八峰キレットを経由して五竜岳に向かう道。鹿島槍ヶ岳の北峰は右へ進みます。砂礫の道をひと登りすれば北峰に到着します。ここからの展望も申し分ありません。北アルプス北部の山々が見渡せます。下山は往路を戻るか、爺ヶ岳、種池山荘を経由して扇沢に下ることもできます。