常念岳 登山ルート

蝶ヶ岳ー常念岳ルート

②三股登山口駐車場~まめうち平~蝶ヶ岳・蝶ヶ岳ヒュッテ~蝶槍~常念岳~前常念岳~三股登山口駐車場

技術レベル: B
体力レベル: 5
難易度: ★★★

1泊2日で楽しむ常念岳。一ノ沢ルートとは異なり、蝶ヶ岳からは長い稜
線歩きが楽しめ、天気がよければ絶好のロケーションが広がります。

三股へのアクセス

●登山データ

日程: 1泊2日
歩行時間: 15時間15分(登り: 9時間25分、下り: 5時間50分)
歩行距離: 16.0 km
登り累積標高差: 2,124 m

:山荘情報
三股登山口駐車場

標高 1,350m

↓ 2時間20分

まめうち平

標高 1,916m

↓ 2時間40分

↓ 55分

蝶槍

標高 2,665m

↓ 3時間30分

常念岳

標高 2,857m

↓ 1時間

前常念岳

標高 2,661m

↓ 4時間50分

三股登山口駐車場

標高 1,350m

ルートガイド

登山口の三股へは公共交通機関がありません。そのため、大糸線豊科駅などからタクシーを利用することになります。1泊2日の行程なので、乗車したタクシーに下山する時刻を伝えて迎えを依頼しておくといいかもしれません。また、マイカーなら三股に駐車場があるので大丈夫です。

三股から車道を15分ほど歩くと登山指導所とトイレがあります。ここで登山届を必ず提出してから出発しましょう。支沢を渡ったところで右に常念岳へ向かう道を分けます。直進して左岸の山裾を辿ります。吊橋の手前で右から増水時の巻道が合流します。これは本沢沿いの道が通行できない時に利用されます。吊橋を渡り、支沢沿いを進みます。少し上に水場があります。その先にあるのが、誰が名付けたのか「ゴジラの木」があります。人気の撮影ポイントです。

登山道が南に向かうと上り勾配がきつくなります。地図で確認すると等高線が混雑していることが分かります。焦らずに自分のペースを保ちましょう。深い針葉樹林帯を小さくジグザグに登ることになります。正面が明るく開けてくるとまめうち平に到着。苔むした原生林が広がる場所です。少し休憩していきましょう。まめうち平からも急登が続きます。疲れる前に短い休憩をするように気を付けましょう。小刻みに折り返しながら標高を稼ぎます。右上方には蝶ヶ岳から常念ヶ岳に向かう稜線が見えています。これが少しずつ近くなることを楽しみながら登りましょう。ナナカマドが目立つようになると、間もなく標高2500mの道標に出合います。お花畑を抜けハイマツ帯に入ると蝶ヶ岳山頂はもうすぐです。

蝶ヶ岳山頂は二重山稜で広く、槍ヶ岳や穂高連峰、乗鞍岳などの展望に優れています。イワギキョウやトウヤクリンドウなどが足元を染めています。今宵の宿は右手の台地に建つ蝶ヶ岳ヒュッテです。夕食後にはヒュッテの前から満天の星空を鑑賞しましょう。

翌日は展望に優れた稜線を辿って常念岳に向かい三股に下山する予定ですが、下山が間に合わないようなら常念岳の鞍部に建つ常念小屋に宿泊しましょう。展望に優れた歩きが続きます。旧蝶ヶ岳山頂を越えて行きます。文句のつけようがない歩きが続きます。槍ヶ岳に手が届きそうです。しかし、足元は岩稜地帯。眺めばかりに心を奪われていると転倒することもあるので、写真を撮影したり展望を楽しむ時は必ず立ち止まりましょう。コメツガの林を抜けてニッコウキスゲの群生地を過ぎると上り勾配になります。小さなピークに着いたところが標高2512m地点です。上方に見えているのが常念岳。

ここから常念岳山頂までは1時間15分ほど。いったん下って岩稜地帯を登り返すことになります。見た目よりも体力を消費してしまうので、立ち止まっても安全な場所で休みながら頑張りましょう。常念岳の山頂は岩に覆われています。転ばないように岩の上に座って休憩しましょう。文句のいえない槍・穂の眺めが広がっています。白馬方面や立山方面の山も見えています。

下山は三股へ。基本は岩稜地帯の急坂を下ることになるので、山頂で体力を回復させる必要があります。栄養と水分の補給をしっかりしてから下山にかかりましょう。ハイマツ帯を進むと前常念岳です。ここからの展望にも心を奪われます。この辺りからは岩に付けられてペンキマークに従って下ります。時には両手両足を駆使しなければならない箇所もあるので気を緩めないことが重要です。その後も大小の岩を乗り越えたり、かわしたりしながら進みます。最後にハシゴを下れば三股に戻る林間の下山ルートへ降りていくことができます。