霧ヶ峰 紅葉ハイキングルート
秋の霧ヶ峰一周コース 車山~蝶々深山~物見石~八島ヶ原湿原~沢渡~車山肩~車山
技術レベル:A
体力レベル:1
天空の草原と湿原を一周し、
展望も満喫する魅力満載のルート
●登山データ
日程:日帰りないし1泊2日
歩行時間:4時間45分(登り:1時間20分、下り:3時間25分)
歩行距離:11km
高低差:280m
リフト山頂駅
標高 1,915m
↓ 5分
車山
標高 1,924m
↓ 40分
蝶々深山
標高 1,836m
↓ 20分
物見石
標高 1,780m
↓ 1時間5分
八島ヶ原湿原
標高 1,640m
↓ 1時間15分
沢渡
標高 1,650m
↓ 30分
車山肩
標高 1,800m
↓ 45分
車山
標高 1,924m
↓ 5分
リフト山頂駅
標高 1,915m
ルートガイド
スタートは車山高原。ここからリフトを乗り継ぎ、2本目の山頂駅で降りれば車山山頂の直下です。行程は、別項の車山肩ルートと同じなので、車山肩からスタートしてもOKです。しかし、マイカーなら問題ないですが、路線バスは季節運行で、秋は土休日のみ運行、本数も少ないので、公共の交通機関利用の場合は通年運行の車山高原へのバス利用がおすすめです。
山頂駅を出て、ひと登りし、車山神社が見えれば、もう車山山頂です。広々とした平らな山頂には気象観測用の大きなレーダーがあり、目の前の蓼科山、八ヶ岳をはじめ、南・中央・北アルプスなど中部山岳の高山、富士山などを見渡せます。
たっぷりと展望を楽しんだら、リフト駅の手前まで戻り、車山乗越へ下ります。一帯はなだらかに起伏し、一面の草原が黄色、明るい茶色などに彩りを変えて広がっています。車山乗越からおおらかな尾根をゆるやかに登り、蝶々深山を越えて物見石へ。振り返れば、レーダーの建物を載せた車山、草原の上に蓼科山などを眺められます。
霧ヶ峰には珍しい、鋭い岩が並ぶ物見石で草原のプロムナードは終わり。ゆるやかに下って、いったんミズナラなどの落葉広葉樹林に入り、樹林を出ると八島ヶ原湿原のかたわらに出ます。八島ヶ原湿原は直径約1km。1万年もかかって堆積したとされる、尾瀬ヶ原より古い高層湿原です。
湿原を一周する道を時計と反対回りに進むと、すぐ鎌ヶ池。次の八島ヶ池は斜面の上から池と湿原、霧ヶ峰を見渡せる展望スポットで、斜面西側の高台に「あざみの歌」碑、さらに西側にはビジターセンターのあざみ館やトイレ、駐車場があります。
八島ヶ池の先も湿原沿って進むと、ヒュッテみさやま、その先の木立の中に旧御射山社、旧御射山遺跡があります。遺跡は、中世の祭祀跡で、鎌倉時代には全国から集まった武士たちが流鏑馬を奉納などしていたとされ、斜面が階段状になっているのは桟敷跡だそうです。
遺跡から東側の林道に出て、右へとると、歩道道路に出合い、沢渡から山道を登り返すと車山肩に登り着きます。ここから草原の斜面を登り、車山からリフトで車山高原へ下ります。沢渡から車山湿原を通り、車山乗越に出て、車山高原スキー場の北側を下り、車山高原まで歩いて下るルートもあります。歩行時間は車山肩経由、車山山頂のルートより20分ほど長くなりますが、登り返しの標高差が100mあまり少なく、登りもゆるやかです。
紅葉の見ごろは例年、山の上で10月上旬、中腹で10月中旬ごろです。紅葉する高木は少ないですが、草原の草が黄色から明るい茶色に色づき、点々と生えているレンゲツツジが鮮やかに紅葉してアクセントを添えます。秋は空気が澄んで遠くの山まで見える日が多く、霧ヶ峰の魅力のひとつである山岳パノラマも存分に楽しめます。