2024年 日本アルプス野生動物 / ライチョウ観察ガイドツアー

日本は野生動物の宝庫です。日本列島に棲息する脊椎動物の実に1/4が固有種とも言われていますが、日本アルプスの広大な山域には数多くの希少種が棲息し、世界的にも貴重な生物多様性の場所として注目されています。
中でもニホンライチョウは古くから神の鳥として日本人に敬われ、海外のライチョウとは全く異なる生態を持っていて、登山者をはじめ多くの日本人に愛されてきました。

このライチョウが今絶滅の危機にあります。「日本アルプス野生動物/ライチョウ観察ガイドツアー」では、公共交通機関で行ける、日本アルプスの乗鞍畳平で、研修を受講したライチョウガイドと共に実際にライチョウを観察、絶滅危機の背景や今私たちができることを学び、体験する、日本アルプスガイドセンターが認める唯一のワイルドライフツアーです。是非ご自身で神の鳥ライチョウを観察し、その保全に貢献するプログラムへご参加下さい。

乗鞍岳

 

乗鞍岳は標高3,026m。日本に21あると言われる標高3,000m超える山の中で、19番目に高い山となります。とは言っても、乗鞍岳と言う山は無く、最高峰である剣ヶ峰を筆頭に幾つものピークを持つ火山群となります。戦中に旧陸軍が航空機のエンジン開発のために軍用道路を開設し、戦後早くから標高2,700mの畳平まで観光バスが運行されたようです。現在ではマイカー規制によって一般のクルマは通行できませんが、松本〜高山を繋ぐ「乗鞍ライチョウルート」によって、公共交通機関で行ける日本最高所として、シーズン中は多くの観光客が訪れます。

乗鞍畳平

ツアーのステージとなる乗鞍畳平。標高は2700mで、バスを降りたらそこがライチョウの住処になります。

乗鞍白雲荘

乗鞍畳平のバスターミナルに面した場所にある山荘「乗鞍白雲荘」。予約が取れない山荘としても有名ですが、夕食の飛騨牛のすき焼きは絶品です。

ツアー風景

観察ツアーはライチョウの研修を受講した、山のガイドによって行われます。ガイドは山の案内をする資格を持ったプロですので、安心です。
※写真は2023年富士見岳からのご来光

ツアー日程

日程(出発日) ツアー日数
1回目 2024年7月6日(土) 1泊2日
2回目 2024年7月9日(火) 1泊2日
3回目 2024年7月16日(火) 1泊2日
4回目 2024年7月30日(火) 1泊2日
5回目 2024年8月20日(火) 1泊2日
6回目 2024年8月24日(土) 1泊2日
7回目 2024年8月27日(火) 1泊2日
8回目 2024年9月7日(土) 1泊2日

ライチョウ ショートストーリー

ライチョウ(雷鳥):英語ではRock ptarmigan、別名ニホンライチョウとも言います。実は海外の寒い地域では海辺でも観られる、珍しくない鳥の種類です。

でも日本では全くその存在価値が異なり、日本を代表する高山鳥として、長野県・富山県・岐阜県のアルプスをまたぐ3県ではそれぞれで県鳥に指定されています。
遥か2万年前の氷河期に日本へ渡ってきて、氷河が終わる頃に種の多くは大陸へと戻りましたが、残った一部が高山でその種をつないできたと言われています。日本では平安時代より「らいの鳥」として歌に詠まれ、江戸時代以前の信仰登山者からは神の鳥として敬われていたようですが、明治期には狩猟対象として乱獲されてしまったようで、かのウオルター・ウエストンも狩猟して食べたと書き残しています。
乱獲だけではありませんが、明治以降その数が激減、現在は1700~1800羽程度が残っていると言われますが、地球温暖化の影響もあり絶滅が危惧されています。


上記以外に英語ガイドも同行する、スペシャルツアーを企画しています。

日程 スペシャルツアー  ツアー日数
2024年9月末 乗鞍信仰の道を辿るロングトレッキングとライチョウ観察ツアー
飛騨千光寺を起点に、古く乗鞍信仰の修験者が辿った乗鞍岳千町尾根を登り、ライチョウと巡り会います。
4泊5日〜
2025年1月末 厳冬期の日本アルプス山域を西穂高で体験する、冬のライチョウ観察ツアー
西穂山荘を起点に、厳冬期日本アルプスでライチョウ観察。雷鳥写真家が同行して白羽のライチョウを探します。
1泊2日〜
2025年5月末 春、残雪期の乗鞍岳で換羽中のライチョウを観察するツアー
雷鳥写真家高橋広平氏が同行して、シーズン前の畳平で冬羽から換羽するライチョウの様子を観察します。
1泊2日〜

ツアーライチョウ観察実績

実施年数 日程 参加者数 天候 ライチョウ観察状況 備考
2022年 7月9-10(土日) 12名 晴れ 曇り時々雨
7月17-18(日祝) 11名 曇り 曇り小雨 ×
7月26-27(火水) 9名 晴れ 霧雨
8月2-3(火水) 5名 晴れ 晴のち曇り
9月13-14(火水) 4名 晴れ 晴れ × × 猛禽の渡りと重なったため
実施年数 日程 参加者数 天候 ライチョウ観察状況 備考
2023年 7月8-9(土日) 8名 × ×
7月16-17(日祝) 12名 晴れ
8月1-2(土日) 13名 曇り
時々雷雨
晴れ
時々曇り
×

※過去2年間でツアーは8回実施され、内6回は観察できました。観察率は75%